オーガニックコーヒー徹底解説！美味しさと魅力と選び方

2023年8月18日2023年12月20日

オーガニックコーヒーを徹底解説！オーガニックコーヒーの健康効果や美味しさなどの魅力から、おすすめの選び方まで幅広く紹介します。認定基準や有機栽培の環境貢献についても触れていきます。おすすめブランドやカフェ情報も必見！

オーガニックコーヒーの特徴と違い

オーガニックコーヒーとは？

オーガニックコーヒーは、化学肥料や農薬を一切使わずに生産されたコーヒー豆を使用したコーヒーのことです。有機栽培による安心感があります。

オーガニックコーヒーと普通のコーヒーの違い

最大の違いは栽培方法です。オーガニックコーヒーは化学肥料も農薬を使用しません。
環境にも人の健康にも配慮された栽培方法が用いられています。化学肥料は使わず、腐葉土や動物糞などの有機肥料を使用し、除草剤や殺虫剤などの農薬も使わないため栽培がより難しいコーヒーです。

オーガニックコーヒーは特に環境意識の高い方や健康意識の高い方に安全で安心なコーヒーとして人気を集めています。またオーガニックコーヒーは自然の力を生かした風味豊かな味わいや独特の香りを楽しむこともできます。

オーガニックコーヒーの見分け方は？

「有機JASマーク」が付いているものがオーガニックコーヒーになります。むしろ「有機JASマーク」がついていないものは「オーガニック」「有機」とうたえないので、オーガニックコーヒーを購入する場合は必ず「有機JASマーク」の有無を確認しましょう。

オーガニックコーヒーの栽培基準と認定方法

オーガニックコーヒーの栽培基準は国や認証機関によって定めらており、農薬や化学肥料の使用も制限されています。また、環境保護や労働者の安全なども考慮されています。
主な審査基準はこの2つ。

過去3年以上、化学肥料や農薬を使用していない土壌で栽培したコーヒー豆
焙煎や加工段階にも、添加物や加工補助剤が使用してないコーヒー豆

認証機関が規格に沿った栽培が行われているか定期的に農園を訪問し確認しています。基準を満たしている場合にだけ認証マークが与えられます。

オーガニックコーヒーで地球環境への貢献

オーガニックコーヒーは農薬や化学肥料を使用しません。これにより環境に優しい栽培となり、土地の土壌や水源の汚染を防ぐ効果があります。そのため生態系バランスの保全にも貢献することになり、結果的に地球環境の保護につながります。

オーガニックコーヒーを選択することが地球環境への貢献の第一歩とも言えるかもしれません。

オーガニックコーヒーの香りと味わい

オーガニックコーヒーの味や香りは普通のコーヒーと同じで、豆の産地や種類、焙煎度合いによって大きく変化します。基本的に味も香りも普通のコーヒーと変わりません。

ただし、苦味成分の1つであるクロロゲン酸（ポリフェノール）が多い傾向ともいわれているので、苦味が強く出やすいものも多くあるかもしれません。

オーガニックコーヒーは健康にいい？

オーガニックコーヒーは何度もいっておりますが、化学肥料や農薬を使用していない上に、焙煎や加工工程においても化学物質の使用が制限されています。そのため安全性が高いといえます。

実はコーヒーに使用されている農薬の種類は世界中のものを合わせると140種類以上あるといわれており、食品の中でも世界一位の農薬使用量のいいう作物になります。加工段階で残留農薬はほぼなくなるともいわれていますが、一説では15％程度残るとの指摘もあります。コーヒーと農薬の話をしたら長くなるのでここでは省きますが、そういった面からみても自分や家族、友人の健康へ配慮するならオーガニックコーヒーが安心です。

また普通のコーヒーよりもビタミンやミネラル、ポリフェノールが多く含まれる傾向があるので、栄養素の観点からもオーガニックコーヒーはおすすめですね。

オーガニックコーヒーを選ぶポイント

オーガニックコーヒーの選び方のポイントは3つ。

よくわからないならスペシャリティコーヒーを選べ

味の好みがあるなら、豆の銘柄もこだわれ

もっと味にこだわりたいなら焙煎度合いをチェック

もっとSDGsに貢献したいなら、◯◯認証をチェック

自分のこだわりに合わせて選んでいくと失敗はしないでしょう。ポイントを詳しく説明していきます。

よくわからないならスペシャリティコーヒーを選べ

最近よく耳にするスペシャリティコーヒー。簡単に説明すると、味と品質が保証されたコーヒーがスペシャリティコーヒーといえます。日本人が美味しいと感じるコーヒーの風味特性を研究課題として、評価基準は随時修正されているので、どのオーガニックコーヒーを選べばいいか悩んだときはスペシャリティコーヒーを選んでおけばOKです。そんなスペシャリティコーヒーの評価基準は以下7つに基づきます。

カップ・クオリティのきれいさ
甘さ
酸味の特徴評価
口に含んだ質感
風味特性・風味のプロフィール
後味の印象度
バランス

参考：日本スペシャルティコーヒー協会

スペシャリティコーヒーはその味と品質だけでなく、生産者と消費者の両者に永続的に利益をもたらすことも要件としています。サステナビリティとトレイサビリティの観念を重要なものとしているため、SDGsを意識した取り組みの一助にもなります。

味の好みがあるなら、コーヒー豆の銘柄もこだわれ

珈琲の味や香りは産地で変わります。酸味や苦味など自分の好みにあった銘柄の豆を選ぶことで、より一層美味しいオーガニックコーヒーが楽しめることでしょう。

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銘柄	生産国	特徴
キリマンジャロ	タンザニア	強い酸味とコク、甘い香り、「野性味あふれる味」と表現されることも。
ブルーマウンテン	ジャマイカ	調和のとれた味わいと滑らかな喉越し、卓越した香気。すべてのコーヒーの良さを合わせ持つことから「コーヒーの王様」と称される。
モカ	イエメンエチオピア	フルーツのような酸味と甘み、コクがある。
ブラジル	ブラジル	バランスの良い酸味と苦味で万人受けしやすいため、ブレンドのベースに使われることも多い。
グアテマラ	グアテマラ	果物を思わせるフレッシュな酸味、華やかな甘い香り、豊かなコクがある。
コロンビア	コロンビア	チュラルな甘さと重量感のあるコク、フルーティーさもあり、バランスの良い味。
コナ	アメリカ（ハワイ島）	強い酸味と甘い香りでキリマンジャロ、ブルーマウンテンに並び、「世界三大コーヒー」と称されることも。
マンデリン	インドネシア	しっかりとした苦味とコクがあり、酸味は控えめで、ボディの強さとハーブやシナモンのような上品な風味がある。

参考：UCC COFFEE MAGAZINE

もっと味にこだわりたいならコーヒーの焙煎度合いをチェック

コーヒー豆の焙煎度合いは大きく分けると浅煎り・中煎り・深煎りと3段階ですが、実は細かく分けると8段階にもなります。

焙煎	呼び名	特徴
浅煎り	ライトロースト	うっすらと焦げ目がついた程度の小麦色。コーヒーらしい香りやコクはまだまだ不十分で、一般的に飲まれることはほとんどない。
浅煎り	シナモンロースト	名前の通り、シナモン色。まだ豆の青臭さが残っており、飲用には適さない。しかし、豆の酸味が最も強い煎り方であることから、“酸味好き”にはたまらない一杯が抽出でる。
中煎り	ミディアムロースト	コーヒーらしいこうばしい香りと、まろやかさのある酸味、ほんのわずかな苦味も感じられる。日本のカフェや喫茶店で「アメリカンコーヒー」に使われることが多い。
中煎り	ハイロースト	さわやかな酸味は残しつつも、コーヒーらしい苦味や甘みが現れ、バランスに優れた味わい。一般的でやや浅めの「レギュラーコーヒー」として多くの家庭や喫茶店で親しまれている。
深煎り	シティロースト	深煎りの最初の段階であるシティーローストは、酸味と苦味のバランスが保たれ、最も一般的。日本でも「レギュラーコーヒー」の王道になりつつあり、近年は「エスプレッソ」に使う店舗もある。
	フルシティロースト	酸味が少なく、苦味が際立ってくる。こうばしい香りも一際強くなり、芳醇な味と漂う香りも楽しみたい人におすすめ。
	フレンチロースト	焙煎度合いが深くなり、黒に近い焦げ茶色。コーヒー豆の油が表面を覆いはじめる。酸味はほとんどなく、苦味が一層際立ち、香りの質も変化する。カフェオレ、ウィンナーコーヒーなどミルクやクリームと合わせるコーヒーに向く。コーヒーならではの苦味が存在感を発揮。
	イタリアロースト	ほぼ黒色の状態まで煎ったコーヒー豆の表面は、油分でツヤツヤと光り出す。重厚な苦味と深いコクが特徴で、エスプレッソやカプチーノなどイタリアを代表するコーヒーの飲み方に適ている。ただし近年のエスプレッソは、ここまで深煎りしないものが主流。

参考：Holly’sCafe

もっとSDGsに貢献したいなら、認証をチェック

JAS認定以外にもマークがついているものがあります。フェアトレード認証とレインフォレスト・アライアンス認証です。今積極的に取り組みされているSDGs（持続可能な開発目標）にも貢献することができる認証マークですので、オーガニックコーヒーを選ぶときにプラスポイントとして覚えておいて損はありません。

フェアトレード認証とは？

引用元：フェアトレードジャパン

フェアトレードを直訳すると「公平・公正な貿易」です。つまり、フェアトレードは開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」のことをいい、その明確な基準を設定し、それを守った製品にだけこのフェアトレードの認証ラベルが表示できます。

また、フェアトレードはSDGsの17項目の内ほとんどすべての項目に関係しています。その中でも特に「目標8（働きがいも経済成長も）」や「目標12（つくる責任つかう責任）」の達成のために（参考:SDGsにつながるマーク）つながることもあるので国際機関や国内外の多くの企業からも注目が集まっています。