妊婦さんにとってカフェインは注意が必要な成分。妊娠中だけでなく妊活中・授乳中にも気をつけたいところです。そこで今回は妊婦さんや妊活中・授乳中の方が安心して飲めるおすすめのノンカフェインの飲み物をご紹介します。
カフェインとは?
カフェインはコーヒーや紅茶やエナジードリンクなどに含まれている成分です。適量であれば疲労感が和らいだり、眠気が覚めたり、脂肪燃焼効果など様々な効果や作用が得られます。
しかし過剰にカフェインを摂取してしまうと、不眠であったり頭痛、イライラ、脱水、吐き気、動機、震えなど心身に悪影響を与えることがあるので摂取量には日頃から気をつけたい成分です。

ノンカフェイン・カフェインレス・デカフェの違い
「ノンカフェイン」「カフェインレス」「デカフェ」という言葉。どれも同じ意味と思いがちですが、明確には違います。カフェインの含有量によって「ノンカフェイン」「カフェインレス」「デカフェ」と変わります。
しかし世間一般的には「デカフェ」はカフェインレスコーヒーのこと、「ノンカフェイン=カフェインレス」という認識が多いように思います。
違い | コーヒーの場合 | |
---|---|---|
ノンカフェイン | もともとカフェインを含まない | – |
カフェインレス | カフェインが少ないもの | カフェインを90%以上除去したもの |
デカフェ | カフェインを取り除いたもの | カフェインを90%以上除去したもの |
妊婦はなぜノンカフェインがいいの?
妊娠中に摂取したカフェインは胎盤を通してお腹の赤ちゃんにも届きます。カフェインは胎児の早産・流産・死産率を上げてしまう可能性があります。また妊娠中・授乳中に不足しがちな鉄分の吸収を阻害する可能性もあるので、妊娠中はなるべくノンカフェインの飲み物がおすすめです。
妊婦のカフェイン目安は?
妊娠中のカフェイン摂取目安量は日本では定められていませんが、イギリスやカナダなどの海外では妊婦の1日のカフェイン摂取目安量は200mg~300mgに定めらています。1日200mgとするとだいたい下記のとおりです。
飲んでいい量(200mlカップ) | カフェイン濃度 | |
---|---|---|
コーヒー | 約2~3杯 | 60mg/100 ml |
紅茶 | 約3~4杯 | 30mg/100 ml |
せん茶 | 約5~6杯 | 20mg/100 ml |
玉露 | 約1杯 | 160mg/100 ml |
麦茶 | 何杯でもOK | 含まない |
コーラ | ※糖質が多いので控えるべき | 約1杯10mg/100 ml |
栄養ドリンク | 種類によっては含まれる | |
アルコール飲料 |
妊婦におすすめ!人気のノンカフェイン飲み物
妊婦さんにおすすめの人気のノンカフェインティーをご紹介します。
ルイボスティー

ルイボスティーはティーパックや茶葉だけでなくペットボトルでの販売もあり、コンビニやスーパーでも手軽に買えることから妊娠中に人気の飲み物です。鉄分やポリフェノール、亜鉛などの体に良い成分が豊富に含まれているので、妊婦さんだけでなく妊活中や授乳中にもおすすめです。
しかし、妊娠後期に飲みすぎるとお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼすとの研究報告も出てきているので、要注意です。
麦茶

ノンカフェインドリンクの代表、日本の夏に欠かせない国民の友、ともいっても過言ではないでしょう。麦茶はノンカフェインというだけでなく、実はミネラルも豊富に含まれているので、特に暑い夏の時期の妊婦さんにはおすすめです。
ただし麦茶と名前が似ている「ハトムギ茶」は、子宮収縮を促進する可能性があるので妊娠中には避けましょう。ペットボトル飲料などノンカフェインのブレンド茶に「ハトムギ」が含まれていることがよくあるので、妊婦さんは注意してください。
黒豆茶

寒い冬に飲みたくなる黒豆茶もおすすめです。ココスのドリンクバーにも常備されているお茶で、ココス利用時には絶対飲むくらい美味しくて好きです(個人的に)。
黒豆茶に含まれる黒大豆ポリフェノールの栄養成分には、妊婦さんなら誰もが通るであろう、冷え性や便秘・むくみの改善という悩みや問題に効果的とされているものが含まれています。妊娠後期になってくるとこうした悩みを最低1つ、ひどいと全部抱えてることになるので、妊娠初期、中期はルイボスティー、後期は黒豆茶などと時期によって使い分けるのもオススメです。
コーン茶(とうもろこし茶)

ほんのりとした優しい甘さと香ばしさがクセになるのがコーン茶です。苦味もほとんどなくて子どもからも人気のお茶ですが、入手ルートが少ないのが難点です。ペットボトルはあまりみたことないですし、大きなスーパーやドラッグストアでも茶葉で売ってあるイメージです。無印に蓋付きアルミ缶だったらはあります。
おいしい反面、手軽さには欠けますが、むくみや便秘にもよくて、食物繊維や鉄分、ビタミンEなども含まれることから妊婦さんにはオススメです。コーン茶は美容や健康に意識の高い韓国でも人気のお茶です。
ただし利尿作用があるので、特に妊娠後期の就寝前には飲むのを控えたほうがいいでしょう。ただでさえ妊娠後期はトイレへ行く回数が増えたり、夜中に尿意で目が冷めたりしますね。後期になったら朝~夕方頃までにしておきましょう。
そば茶

そば茶は妊娠初期、中期、後期ともにどの時期に飲んでも大丈夫です。「そば茶」でも「韃靼(だったん)そば茶」でもどちらも美味しく飲んでOKです。
鉄分や食物繊維も含まれていて、ポリフェノール(ルチン)が含まれているので、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症の予防にも、罹患が心配な方などにもオススメです。またビタミンCの吸収を高めてくれるので、果物を食べるときに一緒に飲むと効果的です。
ローズヒップティー

ビタミンCがレモンの20~40倍も含まれるローズヒップティー。子宮収縮作用などもなく、安心して飲むことが出来る数少ないハーブティーです。
ローズヒップティーは妊娠中に低下しがちな免疫力をアップ、崩れがちなホルモンバランスや肌の新陳代謝もよくし、ほうれん草の2倍の鉄分、亜鉛や食物繊維なども含まれており、妊娠初期から飲んでOKです。
ただ好みが二分する香りや味になりますし、妊娠中は特にニオイなどにも敏感になるので、自分の体調を相談しながら飲むことをおすすめします。
ただし飲みすぎには要注意です。ビタミンCが豊富に含まれているので便がゆるくなったり、長期的に飲みすぎてしますと下痢症状を引き起こしてしまう可能性もあります。
ホットミルク

お茶ばかり紹介しましたが、牛乳もおすすめです。、ホットミルクはリラックス効果だけでなく、良質なタンパク質も含まれているところもいいです。はちみつをいれることで風味をプラスすることもでき、就寝30分~1時間前くらいに飲むことで、良質な睡眠をサポートにもなります。
ノンカフェイン飲み物の購入時のポイント
コンビニやスーパー、ドラッグストアなどの実店舗だけでなく、アマゾンや楽天やその他オンラインストアなどからも気軽に購入ができるようになっている今。手軽になっているからこそ、購入前に必ずチェックしておきたいポイントをまとめます。
価格をチェック

価格は購入する際みなさんが1番気になるところだと思います。妊娠中は体調も優れないことが増えたり、体質や好みが変わることで生活コストも妊娠前とは変わる事が多いです。摂取するものに気を使うようになることが増えるため、普段より財布の紐が緩むことも少なくないので、買う前に一度考えてみてください。
日常的に飲むものか、ご褒美用か。日常的に飲むものなら無理なく飲み続けられる価格か?という点を。たまのご褒美用のドリンクであれば多少高くても問題はないと思います。
風味をチェック

香りは大事です。妊娠中はニオイに敏感になりやすく、妊娠前には好きだった、平気だった香りも、妊娠したことでダメになるということもあります。フレーバーのついたお茶を購入する場合は大容量などではなく、まずは少量を購入し、ニオイや香りをチェックし大丈夫かどうか確認すべきです。
成分や原材料をチェック

ノンカフェインで販売されている飲み物でも添加物や糖分が含まれていたり、ブレンド茶などには妊娠中には避けたほうがいいお茶が含まれていることがあるので、成分は必ずチェックしてください。子宮収縮を促進するお茶は多くあります。ジャスミンティーやハトムギ茶、シナモンやマテ茶などもNGです。
もちろんジュースや清涼飲料水などは糖分が多く含まれるので1日1杯程度にとどめて、できれば午前中に飲むことにしましょう。フルーツも糖分を多く含むので午前中に食べるのがおすすめです。
妊婦だからこそ飲み物を楽しもう!

妊娠前にはなんとなく飲んでいたかもしれないコーヒーやお茶、ジュース。妊娠を期に飲めなくなることは辛いですが、ノンカフェインの飲み物もたくさんあります。飲んだことのなかったものを試してみたり、自分でブレンドしてみたり、飲む時間帯を分けてみたり、茶葉にこだわってみたり、妊娠したからこそ色々なノンカフェインの飲み物も楽しんじゃいましょう!新規開拓で初めて飲んだお茶がとっても美味しかったり、逆に肌艶もよくなったりするかもしれません。
妊娠に悪影響な成分が含まれるものも多くあるので事前に調べることが大事ですし、不安なこと気になることなどある場合は必ずかかりつけ医に相談しましょう。