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カフェインレスとノンカフェイン、デカフェの違いを徹底解説!

カフェインレスとノンカフェインの違いを解説!カフェインの効果・摂取量、除去方法、妊娠・授乳中の影響、おすすめやレシピ、健康への影響など。違いを知って、自分に合った選び方を知ろう。

目次

そもそもカフェインとは何?

カフェインとはコーヒー豆や紅茶、チョコレート(カカオ)、ガラナなどに含まれる苦味を持った成分です。カフェインは覚醒作用、利尿作用、認知機能や運動能力を高める精神運動刺激作用があり、最近では認知症に対する効果も注目されています。これにより眠気を覚ましたり、疲労感を軽減させる効果や、リラックス効果などがあるため、多くの人から親しまれてます。
その反面、カフェインは摂取量や個人差によっては心身に悪影響を及ぼす副作用もあります。妊娠中や授乳中の方、多くの子どもや高血圧の方などはカフェイン摂取において注意が必要になります。

カフェインレスとノンカフェイン、デカフェの違い

結論からいうと、「カフェインレス」「ノンカフェイン」「デカフェ」は違うもので、カフェイン含有量が違います。

ノンカフェイン

ノンカフェインは「もともとカフェインを含んでいないもの」になります。

そのためノンカフェインコーヒーとは、たんぽぽコーヒーや玄米コーヒーなどのカフェインが存在していないものが原料になっている代用コーヒーのことです。コーヒー豆自体にカフェインが含まれているので、厳密に言うと現時点で商品化されているノンカフェインコーヒーは存在しません。
ただしカフェインを含まないコーヒーノキ(コーヒーの木)の栽培は研究されているようなので、将来的に研究が成功していれば商品化される日も遠くないかもしれませんね。

カフェインレス

カフェインレスは「カフェイン含有量が少ないもの」のことですが、「カフェインを除去したもの」という意味でも使われています。そのためカフェインは0ではなく、含まれているので要注意です。

日本ではカフェインを90%以上除去したコーヒーのことを「カフェインレスコーヒー」とよびますが、世界各国での定義は異なりますので海外旅行などへ行く際は事前に調べましょう。

参考)一般社団法人全国公正取引協議会連合会「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則(2019.08)」

デカフェ

デカフェは、「カフェインを含んでいるものからカフェインを取り除いたもの」のことです。カフェインレスと同じくカフェインが0ではなく、少量でも含みます。

カフェインを90%以上除去したコーヒーのことを「デカフェコーヒー」とよべますが、世界各国での定義は異なりますのでカフェインレスコーヒーと同じく海外旅行などへ行く際は事前に調べましょう。

参考)一般社団法人全国公正取引協議会連合会「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約(2018.06)」

ちなみにカフェインについて規格の厳しいEUではカフェイン含有率がコーヒー豆で0.2%以下、インスタントコーヒーで0.3%以下の飲み物に「デカフェ」とつけられる、という基準があります。

「ノンカフェイン」「カフェインレス」「デカフェ」を比較する

それぞれの説明を表にまとめてみました。

スクロールできます
呼称特徴コーヒーその他飲料
ノンカフェインカフェインを元々含まない
(カフェインゼロ、カフェインフリー)
たんぽぽコーヒー
玄米コーヒー 等
麦茶
ルイボスティー
乳酸菌飲料等
カフェインレスカフェイン含有量が元々少ない
カフェインを除去したもの
(カフェインを少量含む、ゼロではない)
カフェインを
90%以上除去したもの
明確な定義なし
デカフェカフェインを除去したもの
(カフェインを少量含む、ゼロではない)
カフェインを
90%以上除去したもの
明確な定義なし

コーヒーのカフェイン除去方法には違いがある

カフェインを取り除く方法には「ウォータープロセス(水抽出法)」「ケミカルプロセス(有機溶媒抽出法)」「二酸化炭素抽出法」の大きく分けて3つがあります。それぞれご紹介します。

ウォータープロセス(水抽出法)

水を使ってカフェインを除去する方法で比較的安全性が高い方法ですが、風味や味が落ちやすいデメリットもあります。このウォータープロセスには細かく分けるとさらに2つにあり、「スイスウォータープロセス」と「マウンテンウォータープロセス」というのがあります。
日本国内でのカフェインレス、デカフェ商品の多くに使われている処理法になります。

スイスウォータープロセス

安全性は高いですが、風味や味が落ちやすいの代表です。スイスで特許を取得している方法で以下簡単な手順です。

  1. コーヒー豆(生豆)を水もしくはお湯につけてカフェイン等のコーヒー成分を溶かし出す
  2. 残った水(お湯)からカフェインだけを抜き出す
  3. カフェインを抜き出した水(お湯)にコーヒー豆をいれ、旨味成分等を豆に戻す
  4. コーヒー豆を乾燥させたら、カフェイン除去の完了

マウンテンウォータープロセス

メキシコで行われているカフェイン除去方法になります。加圧加熱タンクを使うことで水に浸す時間が短く出来ることからスイスウォータープロセスに比べて風味や味が比較的残りやすい特徴があります。

  1. コーヒー豆(生豆)を特別なタンクに入れ、水につけて加圧・加熱し、短時間でコーヒー成分を溶かし出し、豆を柔らかく膨張させる
  2. カフェインを抜き出した溶液に豆を浸し、加圧・加温させ旨味成分等を豆に戻す
  3. カフェイン以外の成分が戻ったコーヒー豆を加熱し乾燥させたら、完了

二酸化炭素抽出法

二酸化炭素を使ってカフェインを除去する方法で、風味や味もよいとされています。こちらも細かく分けるとさらに2つの方法があります。

液体二酸化炭素抽出法

カフェイン除去に二酸化炭素と液体を使用します。
25℃前後、6MPa程度の比較的低温/低圧で処理するため、処理時間が長くなることがデメリットです。

超臨界二酸化炭素抽出法

カフェイン除去に二酸化炭素を使用しています。
二酸化炭素の臨界点を超える31℃、7.38MPa以上の条件で処理するため、短時間ででき風味や味が良いとされています。その反面、高圧ガスを使うため設備コストがかかるのがネック部分です。

ケミカルプロセス(有機溶媒抽出法)

現在日本への輸入は禁止されていますが、欧米などの海外では流通しています。1906年にドイツで開発された世界初のカフェイン除去方法で、ジクロロメタンという有機溶媒を使用します。
以前はベンゼン、クロロホルム、トリクロロエチレンなどの有機溶媒が使われていましたが、残留の可能性で人体への悪影響が出る可能性があるためジクロロメタンが主流になりました。

  1. 生豆を蒸気やお湯で湿らせて、気孔を開く
  2. ジクロロメタンにコーヒー豆を漬けてカフェインを除去する
  3. コーヒー豆を十分に洗浄し、ジクロロメタンを洗い流す
  4. コーヒー豆を加熱し乾燥させつつジクロロメタンを飛ばす

有機溶媒抽出法には「直接法」と「間接法」があり、このケミカルプロセスは「直接法」のことをいいます。「間接法」はスイスウォータープロセスの工程に似ているため、スイスウォータープロセスと呼ばれることもありますが、有機溶剤を使用します。現在のスイスウォータープロセスは有機溶剤は使用しないため、やはり「間接法」とは区別が必要です。

カフェインの効果や健康への影響は?

カフェインは健康な方の適量摂取であればメリットも多くありますが、過剰摂取してしまうと健康へ様々な影響を及ぼす可能性があります。また成長途中の子どもや妊娠中であれば胎児、授乳中であれば赤ちゃんへの成長や健康被害が出る可能性が高いため、控えることをおすすめします。

カフェインの効果、メリット

健康な人であればカフェインの適量摂取で以下のようなメリット、効果が期待できます。

  • 疲労感を和らげる
  • 眠気を覚ます
  • むくみを予防する
  • 片頭痛を軽減する
  • 運動能力が向上する
  • 血糖値の上昇を抑える
  • 脂肪の燃焼を促す

カフェインの過剰摂取による影響は?

適量摂取であればメリットもたくさんあるカフェインですが、過剰摂取をしてしまうと以下のような健康被害をもたらすことがあるので、カフェインのとりすぎには注意しましょう。

  • めまい
  • 動悸(心拍数の増加)
  • 興奮
  • 不安感
  • 震え
  • 不眠症
  • 下痢
  • 吐き気

カフェインはどのくらいの量を摂取してもいいの?

実際にどれくらいの量なら適量なのかをWHOやカナダ保健省など海外の注意喚起をもとにまとめたものはこちら。

スクロールできます
悪影響のでない
1日あたりのカフェイン最大摂取量
健康な成人400mg
妊婦、授乳、妊活中200~300mg
子ども~3歳2.5mg/kg(体重)
4~6歳45mg
7~9歳62.5mg
10~12歳85mg
13歳以上2.5~3mg/kg(体重)

市販品のカフェイン含有量

どんな飲み物や食べ物にどのくらいのカフェインが含まれているのかもまとめてみました。コーヒーやエナジードリンクはカフェインといえばの定番ですが、チョコレートやアイスも実はカフェインが含まれているものもあるので、妊娠中や子どもなどは注意が必要です。

スクロールできます
缶コーヒー

約60mg
参考ワンダ モーニングショット 缶185g
ブラック缶コーヒー

約50mg
参考ワンダ モーニングショットブラック缶185g
微糖缶コーヒー

約70mg
参考ワンダ金の微糖 缶185g
 
ホットコーヒー

189mg
参考STARBUCKSドリップコーヒーShort約240ml
アイスコーヒー

133mg
参考STARBUCKSドリップコーヒーShort約240ml
エスプレッソ

80mg
参考STARBUCKSエスプレッソsolo約30ml
コーラ

約50mg
参考コカ・コーラペットボトル500ml換算
炭酸栄養ドリンク

19mg
参考オロナミンC瓶120ml
エナジードリンク

約142mg
参考モンスターエナジー355ml
ココア

7mg
参考ココアパウダー(脂肪23%)
板チョコ

7mg
参考ミルクチョコレート25g
抹茶アイス

56mg
参考ハーゲンダッツグリーンティー110ml

上記を目安に自分にあったカフェイン量でおさまるように飲食する分には健康への悪影響はあまり問題がないかと思います。

まとめ

何本もエナジードリンクやコーヒーを飲むとすぐに許容量を超えてしまうので、眠いから、美味しいからといって1日にの無料には気をつけましょう。カフェインを過剰にとりすぎたり、それが長期的になると健康被害がおきるかもしれないのでくれぐれも注意しましょう。

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